商社事業金属材料機能性材料

金属繊維 ナスロン®

金属繊維ナスロン®はステンレスの「強さ」と繊維の「しなやかさ」を持つ機能素材で、
非常に幅広い分野で様々な用途に使用されています。

金属繊維ナスロン

金属繊維ナスロン®

ステンレス鋼の持つ特性を活かしながら、これまでの無機繊維になかった「しなやかさ」を備え、他の有機繊維と同じように加工ができるところが「ナスロン®」の大きな特徴です。

ナスロン®は日本精線株式会社の登録商標です。

材質

ステンレス鋼に属する各鋼種の製作が可能。現在主に製造しているのは次の2種類です。

化学成分(%)
鋼種 C As Mn P S Ni Cr Mo Fe
SUS316L 0.030以下 1.00以下 2.00以下 0.040以下 0.030以下 12.00~15.00 16.00~18.00 2.00~3.00
SUS304 0.08以下 1.00以下 2.00以下 0.040以下 0.030以下 8.00~10.50 18.00~20.00 -

繊維径

8μm、12μmを標準に他のサイズもございます。

耐食性

耐候性が優れ、硝酸、アルカリ、有機溶剤等には優れた耐食特性を有しています。また薬品類にもよく耐えますが、 塩酸、硫酸のような還元性酸類やハロゲン基を含む薬品は侵されやすいので注意してください。

耐熱性

耐熱性繊維状態のナスロン®は用途によって寿命が違いますが、ステンレスの焼鈍温度1,150°Cまでの範囲で使用することができます。(不活性ガス中)(注)溶解点1,400~1,500°C

【試験条件】

試料:クロスA
加熱:大気マッフル炉中に放置
試片:50mm巾×200mm長

曝露条件 強力 kg 強力保持率(%)
(素材=100%)
試料の状態
素材 69.5 100 ----
300℃×5hr 72.0 104 全く異常なし
400℃×5hr 76.0 110 紫褐色に変化
500℃×5hr 68.0 99 紫褐色に変化
600℃×5hr 55.0 80 部分的に強い着色
700℃×5hr 52.0 75 部分的に強い酸化
750℃×5hr 45.0 65 部分的に強い酸化